「一期一会」という言葉があります。戦国時代に発達した茶道が、この「一期一会」の精神を重んじたといいます。自分の命は、いつ戦場の露と消えるかもしれないという時代・・・。そんな、はかない命・最後を覚悟した者同士が、茶をたてて、一時の重さを味わいながら服する。それが、本来の「一期一会」の精神です。

今、私たちが耳にする「一期一会」という言葉には、このような「命への尊さ」をも含む「一時の重さ」という意味が、抜け去っているような気がしてなりません。なんとなく、人と人との出逢いの素敵な言葉のように使われていて、言葉そのものの意味が軽く扱われているようで、少し違和感をもってしまいます。

これもきっと、世の中が平和だという証拠なのでしょうね。私たちは、平和な世の中に生きているからこそ、このような「命への尊さ」や「一時の重さ」を忘れがちなのかもしれません。

さて、人形師として有名な辻村ジュサブローさんが、次のように語っておられます。
「朝起きたら、その時が、この世に生まれた最初で、夜眠る時が、この世の終わりと思っている。昨日があると思えば、今日はこれだけでいいやと心がひるむし、昨日があったと思えば、昨日あれだけやったからと甘える。ものを創る人間に、そのような甘えは許されない。今日一日、自分がどう生きるかに、すべてがかかっているように生きなければ」と・・・。

私たちは、もっともっと「今」というこの時を、心を込めて、意識して、大切に生きていかなければならないのかもしれません。「今の心」と書くと、「念」という字になるということに気づいたとき、「念ずれば花開く」という意味も分かるようになります。「今」を大切にして生きていかないと、花は開かないのですから・・・。

気がつけば県中学秋季まであと2週間、仕上がりは順調ですか?学校では合唱コンクールの練習にも力が入っていることでしょうね。悔いのないように、何事にも「今」を大切に!!