心のスポットライトを「今」に当てよう~図と地の関係~
「白い壺」に見えたり、「二人の横顔」に見えたりする不思議な絵を知っていますか?心理学では、パッと目に入る主役を「図」、その周りの背景を「地」と呼びます。
実は、私たちの心もこれと同じです。春は、環境が大きく変わる季節。「うまくやれるかな」「失敗したらどうしよう」そんな不安を感じながら過ごしてきた人も多いと思います。新入部員が入ってきて、なんだか今までのように練習に集中できない。「頑張りたいのに空回りしてしまう」あるいは、中学ジュニアや地区中体連大会を前に、「結果を出したい」でも、「失敗したらどうしよう」そんな焦りや不安を感じている人もいるかもしれません。
でも、不安を感じること自体は、頑張ろうとしている証拠です。だから、不安や迷いがあっても大丈夫。決しておかしなことではありません。知っておいてほしいのは、不安や焦りは、自分の心が作り出しているものだということです。まだ起きていない未来の心配を、自分から心の中心(図)に持ってきて見つめ続けると、本当に大切なものが背景(地)に隠れてしまいます。
そんな時は、無理に不安を消そうとしなくて大丈夫です。ただ、心のスポットライトを、「今、この瞬間」に向けてみてください。授業中、一文字ずつ丁寧にノートを書く。走っている時、足の裏が地面を押す感覚に集中する。深呼吸をして、吸い込む空気を感じてみる。目の前の小さなことに集中すると、大きかった不安は少しずつ後ろへ下がり、「背景(地)」になっていきます。
不安は、走っている時に見える景色のようなものです。立ち止まって見続けるのではなく、流れていく景色として通り過ぎさせればいいのです。「今、ここで動いている自分」を主役にすること。その積み重ねが、勉強でも部活でも、自分を強くしてくれます。自分の心のスポットライトを、「まだ起きていない不安」に当てるのか。それとも、「今できること」に当てるのか。
今日、あなたはどこを照らしますか?【宮崎西中:大坪】