パリオリンピックが終わり、次の楽しみは、福井全中の速報です。私は、様々なスポーツ選手のこれまでの歩みや人となりを知るのがとても好きです。ニュースや新聞などで選手の言葉や振る舞いを見て、一瞬でファンになってしまうこともあります。チームの軌跡や関わってきた人々など、選手を支えている人々とのつながりからも感じることがたくさんあります。
先日、中学生の皆さんの九州大会やわくわく練習会の感想を読みました。同じ場所にいても、感じ方や物事を見る視点は様々、表現の仕方も様々だと感じます。パリオリンピックに関わる報道で、敗れてしまった選手やチームのことを批判し、中傷することでしか、思いを表現できない人たちがいることを知りました。ネット上での誹謗中傷の問題は繰り返されています。なぜ、そのような行動をとってしまうのか、自分が発信することによる影響や相手の気持ちを想像する力が欠如していることも原因の1つではないかと考えます。
中学生の皆さんには、全ての教科をしっかりと勉強することを通して、視野を広げ、物事を自分で考える力を付けてほしいと思います。様々な角度から見たり、考えたりする力が付くと、未来や相手のことを想像する力も身に付くと考えるからです。言葉を正しく理解する力、情報を収集する力、筋道立てて考える力、全体と部分を捉える力が、何かを感じとる力、感動する力につながります。体験したこと、見たこと、聞いたことから、より多くのことが吸収できるようになるはずです。
陸上競技を通して成長したい、人間性を高めたい、応援されたい、そう思うのであれば、中学生の本分である勉強に力を注ぐことも大切にしてください。そろそろ夏休みも終わりますが、丁寧に課題に取り組むことも、自分の土台づくりです。賢くなれば、冷静に物事を見つめることができるようになり、人のせいにしたり、自分を責めたりすることも少なくなると思います。
最後に57歳のプロサッカー選手の三浦知良(みうらかずよし)さんの言葉です。『学ばない者は人のせいにする。自分に何が足りないかを考えないから。学びつつある者は自分のせいにする。自分に何が足りないかを知っているから。学ぶことを知っている者は誰のせいにもしない。常に学び続ける人でいたい。』【宮崎西中:大坪】